モーニングアフターピル(緊急避妊法)

モーニングアフターピル(緊急避妊法)とは?

最近緊急避妊法として、モーニングアフターピルというものをよく耳にするようになってきました。

モーニングアフターピルとは、プリベンという緊急避妊薬や、中容量ピル、若しくは低容量ピルを一度に多量(通常の4〜8倍)に摂取する方法で、通常のピルの摂取方法と比較して多量の女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)を摂取する事で、強制的に女性の状態を妊娠しない状態へ持っていく方法です。

摂取方法としては、(プリベンであれば)性交の避妊失敗後(72時間以内*注)に2錠。その12時間後に2錠を摂取します。

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モーニングアフターピルを摂取した後の女性の状態変化

第一回摂取

プロゲステロン値のピークを迎える

排卵を遅らせる・子宮へ受精卵が侵入するのを防ぐ・精子の動きをにぶくする等の効果により、受精卵が子宮へ着床する事を防ぐ

12
時間後の摂取

プロゲステロン値2回目のピーク

プロゲステロン値急降下

3日〜1週間程度で生理

 

通常ではありえない量の女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)を摂取するので、女性の体へかかる負荷も強く、吐き気や頭痛などの副作用を催す事も多いです。

時間について

モーニングアフターピルの効果があるのは性交後72時間以内とされていますが、これは受精から着床までにかかる期間が7日間であり、それより前に消退出血(生理)を起こさせるための数値であると言えます。

72時間までの服用が一応の目安とはなっていますが、研究結果によっては、120時間以内までの服用であればある程度効果を期待できるとされています。しかし、24時間以内の服用であれば効果がさらに高まるなど、早めの服用を行った方が避妊効果は確実に高いので、出来るだけ早めに摂取する事が重要です。

避妊率や費用

モーニングアフターピルを使用した場合の避妊成功率はPIにすると2%程度と言われています。通常避妊に失敗した場合の妊娠確率は8%程度と言われているので、モーニングアフターピルを使用する事によって妊娠の確率は4分の1程度になると考えられるでしょう。

モーニングアフターピルはその特性から受精卵が着床した後では効果がありませんし、女性の体内周期との組み合わせが重要となります。つまり、服用の時期や方法を誤れば、効果はかなり薄くなってしまうともいえるのです。

かかる費用は購入方法によってまちまちですが、数百円〜数万円と幅が広いのが現状です。妥当な金額としては数千〜1万程度の額ですが、なかなか処方してもらえる病院もまだ少ないのが現状であるため、費用よりも安全性や早さが優先される事も多いです。

緊急避妊薬は堕胎かどうか?

緊急避妊薬を使用した場合、薬の効果としては女性の子宮に受精卵が着床するのを防ぐものです。

女性の妊娠という状態は、医学的には子宮に受精卵が着床したところからの状態を指すため、子宮に着床するのを防ぐこの方法は堕胎というのにはふさわしくありません。
また、緊急避妊薬を使用して妊娠となった場合、薬の効果は受精卵に働きかけるものでは無いので胎児に影響が出る事は無いといえま